介護食と食材 つなぎ食材編

介護食と食材の相性について書くシリーズです。

介護食を意識した献立を考える時に真っ先に考えるのが、「硬いものは避けよう」だと思うのですが、もう一つ意識してほしいのが「乾いたものは避ける」になります。

「硬い」食材はそのまま「乾いた」食材である事も多いのですが、硬くなくてもパサパサしていて口の中の水分を持って行く様な素材や料理は介護食では避けなければなりません。

例えば、食パンやメロンパンなどのパン類やクッキーやせんべいなどのお菓子類。

固ゆで卵の黄身や、焼きすぎて水分の抜けた魚の身や肉類などです。

ただ、そうした食材も何か繋ぎになるものを使う事で嚥下が悪くなったお年寄りでも安心して食べてもらうことが出来ますので、今日はそうした食材やテクニックをご紹介します。

その前に、介護用品売り場などで売られている「トロミ調整食品」について介護食士でもある私なりの考え方をお伝えします。

トロミ調整食品とは、一般にトロミ剤などと呼ばれている商品の事で、主に顆粒状のものが売られています。(最近は液体のものもあります)

これを液体に溶かすと冷たい液体でもトロミが付くようになっており、食品の味を変えることなくトロミが付けられる便利なものではあります。

便利なのですが、私はこれを毎日の様に使う事はおすすめしません。勿論時々使う分には料理を作る側の手間も省けますし使えば良いのですが、毎日これを食べさせられると結構つらいと思います。

理由は、確かに塩味や甘味などの「味」は変わらないのですが「食感」が独特のべちゃっとした食感になってしまい、結果美味しくない料理になってしまうからです。

料理というのは食感も含めた五感で味わうものですから、普段は「なるべく使わない」を基準において考えて欲しいというのが私の意見です。

 

さて、そこで「つなぎ食材」についてですが、この場合の「つなぎ」は料理全体をしっとりとまとめてくれる役割の食材をさします。

つまりパサパサのお肉に水分をプラスして食べやすくしたり、野菜などが口の中で散らばるのを防ぐ役割をする食材の事です。

介護施設の場合だと朝食にフルーツを出す時にはヨーグルトを掛けて「つなぎ」にしますし、牛丼なども出す事があるのですが、そこに温泉卵を追加したり山芋トロロを掛けて牛トロロ丼にしたりします。

卵は固ゆでにしてしまうと食べにくい食材になってしまいますが、半熟にすればつなぎの材料になる便利な食材です。マヨネーズやオリーブオイルなども料理にしっとり感を加えてくれますし、パンにはハチミツやピーナツバターやジャムをたっぷり使う事で食べやすくなります。

意外と便利なのが、市販のホワイトソースです。少量ずつレトルトパックになっていて加工せずにそのまま使えるタイプのものが売っていますので、揚げ物や焼き物にかけてオーブントースターで焼けばあっという間にグラタン風のご馳走が出来ます。使う揚げ物もスーパーの惣菜コーナーで買ってくれば手間いらずです。

例えばコロッケやハンバーグにホワイトソースを掛けて焼けばお年寄りもお子様も家族皆で楽しめるおかずになります。

こんな風に「つなぎになる食品」を意識することでトロミ調整食品を使わずにすみますし、何より家族皆が同じものを美味しく食べる事が出来ます。

ちょっとした意識がお年寄りの食べる意欲を刺激し、健康の維持にもつながります。

今日はつなぎ食材のお話しでした。

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