お年寄りとプロ野球

今年のプロ野球は、阪神タイガースが18年ぶりに優勝しました。

私が子供の頃は現在の様にプロスポーツの種類が多くありませんでしたし、自分たちでする球技と言えば男の子は野球、女の子はバレーボールと決まっている雰囲気がありました。

この傾向は年齢が上がるほど顕著になっていく様な気がします。

私の父は昭和一桁生まれでしたが、仕事を引退してからはテレビのプロ野球観戦が一番の楽しみで、毎年春になるとスカパー!のプロ野球セットを契約して全試合をチェック出来るようにしていました。

その分、野球シーズンが終わる時の寂しさも随分感じていたようで、いつも「早く春にならんかなぁ」とこぼしていました。

父は8月に亡くなったのですが、もう自分でも長くない事を自覚していたからでしょう。私に「せめて来年の春まで生きたかったなぁ。もう一回開幕を見たかった」と言ったのを覚えています。

まだ死ぬと決まったわけでもないのに随分弱気なことを言うものだと思いましたが、実際にそれから程なくして亡くなりましたから、人間にはその時が近づいたとはっきり分かる瞬間があるのかもしれません。

私が普段接している施設の入居者の方も、男性は特に野球好きな方が多い印象です。

阪神タイガースの前日の試合のことで色々盛り上がったり盛り下がったりしている光景をよく目にします。

プロ野球の球団の中でも、阪神タイガースのファンというのは熱狂的な人が多いと言いますが、大阪など阪神間独特のノリがそんな印象を他の地域の方に与えるのだと思います。

関西のおじさんはごく自然に自分が監督になったつもりで選手起用についてあれこれ意見を言いますが、意見を言われる方のおじさんも自分が監督ですから、そこで熱いバトルが勃発する事は日常茶飯事です。時にはけんか腰になったりもするでしょうが、そこまで含めてプロ野球ファンは楽しんでいるのだと思います。

同じ様な印象を、イタリアやスペインのサッカーの記事からも感じる事があります。

あちらのサッカー記事は各選手を採点して評価するのが一般的ですが、その評価の感じが関西の巷で展開されている熱いバトルと相通じるものがあると感じます。

施設に入居者しているお年寄りは自分であちこち出かけることも叶いませんし、楽しみと言えば三度の食事とテレビで観るプロ野球といった方も多いですね。

そう考えると、プロ野球というのは、実に多くのお年寄りの生きがいになっているのではないかと思います。

リーグ優勝は阪神に決まりましたが、まだ日本シリーズに出場出来ると決まったわけではありません。岡田監督はじめ選手の皆さんには、自分たちのプレイが多くの人の生きる支えになっていると自覚して頑張って欲しいと思います。

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