日本人のソウルフードと言えばやはり一番は醤油だと思うのですが、この素晴らしい調味料について栄養素や機能性の面から詳しく語られることは多くありません。
これはあまりにも身近すぎるからだと思うのですが、せっかくなのでいくつか挙げてみたいと思います。
と言っても私は醤油屋さんでも何でもないですので、全く詳しくないのですが、私が所属している団体から届く会報誌「食と生活ジャーナル」にたまたまそういった記事がありましたのでそちらを参考にしながら書き進めたいと思います。
まず驚いたのが、血圧降下作用のある成分が含まれているのだそうです。
これはニコチアナミンというアミノ酸の一種で大豆にもともと含まれる特殊なアミノ酸で醤油の旨味成分の一つとして知られている成分です。
このニコチアナミンが血圧を上げる体内酵素の働きを阻害するので、結果的に血圧の上昇を抑える効果があるとされています。
大豆にもともと含まれるという事は、豆腐など他の大豆加工食品にもそうした働きが期待出来るという事なのかなと記事を読みながら思ったのでネットで検索してみたのですが、出てきたのは論文など学会の記事ばかりで素人にはよく分かりませんでした。
醤油に限った成分でいうと、ショウユフラボンという成分が含まれているのだそうですが、このショウユフラボンには抗潰瘍作用や骨粗鬆症予防効果があるとされているのだそうです。
全く知りませんでした。
他にも沢山の機能性があると書かれていましたが、醤油は調味料ですので直接大量に摂るわけではありませんから効果の程もあまり期待しすぎてはいけない気がします。
ところで、こういった難しい事などお構いなしに、日本人は昔から色々な場面で醤油を使ってきました。
特にこれから暑くなって食中毒が気になる季節に知っておきたい事は、醤油の持つ殺菌効果です。
刺身が余った時など、醤油に漬けて保存すると翌日でも美味しくいただけますが、これは醤油のもつ殺菌効果のなせる技です。
こうした保存効果を塩だけで得ようと思うと大量の塩が必要ですが、醤油なら程よい塩加減で保存が利きます。
しかも醤油の旨味成分もプラスされて更に美味しくなりますから、何処までも素晴らしい調味料だと思います。
記事を書きながら思ったのですが、やはり昔から食べ続けている物に悪い物はないですね。
特に日本独特の気候の中から生まれた発酵食品は宝の山だと思いました。