食欲が無いと感じたときは

自宅で介護をしていますと、毎日の食事の用意は結構負担に感じるものです。

デイサービスを利用していればまだ良いのですが、それも利用せず毎日自宅で介護する必要がある場合は尚更負担に感じます。

それでついつい食事の事がおざなりになり要介護者の食欲まで気が回らない事もあると思います。しかしお年寄りにとって食欲があるかどうかはかなり重要な健康の目安になりますので、今日はお年寄りの食欲について注意する点をいくつかご紹介したいと思います。

まず食欲が無い場合の原因として、大きく分けて「道具の問題」「体調の問題」「料理の問題」の3種類が考えられます。一つ一つ見ていきましょう。

○道具の問題

これは「入れ歯の問題」と言い換えてもいいかもしれません。入れ歯が合っていないと痛みを感じることもありますし食べる行為そのものがストレスになる事もあります。また、以前は合っていた入れ歯が加齢とともに合わなくなることも当然ありますから、入れ歯の使い心地をこまめに聞いてあげる事も必要です。

また要介護者の方が自助具を使っている場合は、その道具を上手に使えているか観察することも重要です。スプーンやお箸などの自助具を使っている場合、見た目上手に使えていて使い勝手がよさそうでも、食器が自助食器でないとあまり意味が無かったなんて事もありますし、逆に食器が自助食器であればスプーンやお箸は普通でも大丈夫な事もあります。

身体の状態は常に変化しますから、その人にあった自助具も常に変化すると考えて観察しましょう。

○体調の問題

発熱するなど分かりやすい体調の変化ばかりではありません。お年寄りに限らず何となく食欲が湧かないと言った事は誰にでもあることですので、あまり神経質になるのもいけませんが、食欲不振が何日も続くようだと医師に相談した方がいいかもしれません。

また「気分」と「体調・食欲」は連動していますので、その日のご機嫌はどうなのかも重要なチェックポイントです。

○料理の問題

人間誰でも加齢とともに色々な感覚が鈍くなっていきますが、味覚も当然鈍感になっていきます。特に塩味については70歳を超えるとどんどん感じにくくなると言われています。

ですので、自分たちには丁度良い味つけでもお年寄りには薄味に感じているかもしれません。実際に離れて暮らす親の元に久しぶりに帰って食べた味噌汁が塩辛くて飲めなかったなんて話しも具体的に聞いた事があります。だからと言ってあまり濃い味付けにするわけにもいきませんが、味を感じにくくなっているなら料理を工夫する必要がありますのでそこはしっかり聞いた方がいいでしょう。

また、食事の形態も適切かどうか考える事が大切です。いつまでも若い人達と同じ様に食べる事が出来ればそれが理想ですが、歯が悪くなれば柔らかい料理しか受け付けなくなりますし、嚥下が悪くなればトロミ剤の使用も考えなければなりません。常に変化する体調に応じた料理の形態があるという事は心に留めておく必要があります。

以上、簡単に見ていきましたがこの他に服用している薬が合わない場合や、こっそり隠れて色々食べてしまっている場合もあります。

食べる事は生きる事です。最後までその人らしい人生を送ってもらうためにも、適切な食事の提供は必要条件と心得ましょう。

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