これから季節はどんどん高温多湿に向かっていくわけですが、食材を冷蔵庫で保存する際に知っておくと良い知識を少しまとめてみました。
野菜室やチルド室が付いた家族向けの冷蔵庫を想定してお話しします。
通常冷蔵庫のドアを開けるとサイズにもよりますが、上段・中段・下段と三段階程度には別れていると思います。
この場合、上段がやや高めの温度になるのに対して、冷気の吹き出し口がある中段から下がそれより低めの温度になります。
これは上段と中段に手を入れて感じてみても分かると思います。
ですので、上段にはある程度保存の利く食材を収納します。例えば海苔の佃煮だとか梅干しだとかですね。またはお昼の残りで夜に食べきってしまおうと思っている様な回転の速い残り物なんかもこのスペースに収納します。
中段と下段には、沢山作って数日間は保存する予定のおかずや半調理品、ケーキなどのスイーツ類もこのスペースが向いています。
それとドアポケットの部分ですが、ここは一番温度の上下変化が激しい場所ですから、液体などの素材自体が温度変化しにくいモノの保存に向いています。
お茶や調味料類などですが、これは言われなくても皆さんそうなさっているのではないでしょうか。
卵に関してですが、これも冷蔵庫によりますが、卵の収納場所がドアポケットに付いているものと卵室が別途付いているものがありますね。ただ卵は必ずしも冷蔵庫に入れる必要はありません。真夏でも真冬でも季節に関係なく室温で保存が出来ます。
以前私が働いていた職場で、出入りしている卵業者さんに聞いた話しですが、卵は温度変化を繰り返すことだけ避ければ良いので、安定した温度であればどこで保存していても良いと話してくれました。
スーパーの目玉商品で卵1パック99円とか見ると、ついつい大量に買ってしまうことがありますが、そんな時には冷蔵庫に入れずに納戸にでも入れておきましょう。
チルド室ですが、ここはドアの開閉に影響されないような構造になっていると思いますが、温度帯はだいたい0〜1℃に設定されています。
基本は肉・魚類の保存場所になりますが、発酵食品の保存もここが向いています。
納豆やヨーグルト、チーズや味噌などですね。
納豆などはいつも食べている銘柄が安売りしている時に多めに買ってきても、チルド室で保存しておけば発酵の進みが抑えられますのですぐに食べなくても変わらず美味しくいただけます。
最後に野菜室ですが、ここは基本的に野菜の収納に使うのですが、ご家庭でぬか漬けを作っている場合など野菜室にぬか床を収納してもいいと思います。
特にマンションなどの気密性の高い住環境だと、日中冷房を切って出かけてしまうと一気に温度が上がってぬか床の管理が難しくなります。出来れば温度があまり上がらず急激な温度変化もない場所で保管するのが理想ですが、マンションであれば冷蔵庫の野菜室が最適ではと思います。ただし温度が低い分、漬け込んでから仕上がるまでの時間がだいぶ余計にかかりますので、そこだけ頭に入れて普段の漬物作りに生かして下さい。
以上、ざっとですが、冷蔵庫の賢い使い方についてお話ししました。