介護の沙汰も金次第 その1

いきなりですが、自分が結婚するときにパートナーの家族と同居したいですか?

もしくは結婚したときに同居したかったですか?

私は絶対同居したくなかったです。せっかく新婚生活を始めるのだからまずは二人っきりで甘い新婚生活をスタートさせたいと思っていました。

そして私の場合幸いにも希望通りお互いの親とは離れて生活をスタートさせる事が出来たのですが、それからあっという間に数十年の月日が流れ、今思っていることは、もし自分の子供が結婚するとしても、出来れば同居したくないな、です。

つまり数十年前と立場こそ変わりましたが、同じ様に血のつながらない他人と一つ屋根の下で暮らすことを面倒くさいと思う自分がいるわけです。歳をとっても何も変わりませんでした。

この感情はごく自然な感情なのかもしれませんが、結果世の中は猛烈な勢いで核家族化が進み、人口は減っているのに世帯数は逆に増えるといった事になっています。

今では介護に関して「老老介護」が当たり前になり、子供や身内に頼れない独居老人の方は行政のサービスを頼るしか選択肢はありません。

これが社会にとても大きなコストとして跳ねかえり、「介護保険料」という形で我々に負担を強いられているわけです。

勿論、介護にかかるコストを広く皆で負担する事は良いことだと思いますが、問題はそれだけでは充分な介護が受けられない事です。

例えば、訪問介護の掃除ひとつとっても、事前の契約で決められた内容の掃除しかお願いすることが出来ません。今日はたまたま汚れてないから別の場所の掃除を頼むとかは出来ない仕組みになっています。

こうした事を避けるためには想定される全てのサービスについて事前に契約しておく必要がありますが、それをすると介護保険でカバー出来る金額をすぐに超えてしまいますし、はみ出た分は実費の負担となってしまいます。これが現実です。

結局「介護の沙汰も金次第」といった状況が生まれてしまっているわけです。

この事について少し深掘りしてみたいと思いますが、長くなりますので2回に分けてお話ししたいと思います。

とりあえず1回目はここまで。

次回をお待ちください。

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