施設選びは親目線で

自分の親がいよいよ要介護になり、施設に入居させるとなった時に事前に複数の施設を見学に行くと思います。

その際に施設のどこを重視して選べば良いかという事は、自分の周りに居る介護経験者に聞けば色々と教えてくれるはずです。

その際によく言われるのが、働くスタッフさんに感じる印象は大事にした方が良いよとか、入居を急がす施設は利益優先だから外した方が良いとか、見学に行く時間帯は食事の時間帯を選んだ方がいいとか色々に意見を言われると思います。

どれも大事なポイントには違いないのですが、私がもし同じ事を聞かれたら「入るのは親だから親の意見が一番大事」と答えます。

もちろん認知症の場合や体力的に自宅から出られない場合は別にして、少なくとも親が一緒に見学に行ける場合は、最終的に親の意見で決めるべきだと思っています。

親が入居すると自分もその施設に出入りする事になるので、どうしても自分目線の考え方が頭をもたげるのですが、それを親に押しつけてしまうと後で問題が起こった時に親子げんかの原因になりますので、頭のしっかりした親御さんでしたら最終的には親に自分で決断していただくのが良いと思います。

その際に特に大事にしてほしいポイントは、介護士さんと良好な関係を築けそうかどうかという事と、食事は口に合いそうかどうかの2点です。

介護士さんとの相性は入居する本人が実際にどう感じるかの問題になりますので、ここは客観的に判断する必要がありますが、第一印象が結構そのまま当てはまる事も多いので、連れて行った際に親がどんな表情をしているかしっかり観察する事が大切です。

又、食事時に施設見学に行くと、食事介助に付いている介護士さんの仕事ぶりが観察出来ますし、食後の口腔ケアの際に無理矢理口を開けさせたりしていないか気をつけて見ることも出来ます。そんな事からも施設全体の介護士さんの質を判断出来ます。

食事については可能でしたら試食をさせてもらって下さい。体験入居させてくれる施設もありますので、数日そこで過ごして判断する事が出来れば言うこと無しです。

チェックポイントとしては、その施設で実際に調理して提供しているのか、それとも別の工場(セントラルキッチン)で調理されたものを温めて提供しているのかは最低限確認しましょう。

私の意見としては、その場で調理している施設の方をおすすめします。

理由は別工場での調理だと最短でも工場で調理された翌日以降に提供される事になることと、揚げ物や焼き物に関してはどう頑張っても美味しくならないからです。

中には揚げ物や焼き物だけは現場で調理している場合もあるかもしれませんので、細かく確認してみましょう。

毎日お世話になる介護士さんと毎日食べる食事に不満があれば楽しく暮らせるはずがありません。

入居する本人にとっては、そこが終の棲家になるわけですから、後悔のない施設選びをしていただきたいと思います。

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