訪問介護士さん向け調理術

訪問での介護サービスというのは時間との戦いになりますので、いかに利用者に安心してもらいながら手早く身体介護や生活援助を行えるかがカギになります。

何でも早ければ良い訳ではありませんが、限られた時間内に全てのサービスを終わらせる必要がありますので段取りよくやっていかないと時間内に収まらない事も出てきます。

特に生活援助に料理が組み込まれている場合、失敗したから作り直すといった事はなかなか難しいのではないでしょうか。

私は以前に一般家庭向けの出張料理サービスをしていた事があります。ご家庭に出向いて2時間で8〜10品の惣菜を作り置いて帰ってくるのですが、慣れない台所で何処に何があるかも分からない状況の中での調理は、私の様なプロの料理人でも中々大変でした。

そこで今回の記事では、訪問介護士さんに限らず一般の方も参考になる、家庭の台所で手際よく料理時間を短縮する方法を思いつくままにご紹介したいと思います。

ちなみに、プロの料理人とそうではない方で一番スピードに差が出てしまうのは何だと思いますか?

それは「切る」作業です

ですから、時間を短縮する為にはなるべく包丁を使った細かい作業が不要な献立にした方が良いのですが、いつもいつもそういうわけにはいきません。

玉ネギをみじん切りにするなどの作業が必要になった時には、迷わず便利な調理器具を使いましょう。

例にあげたみじん切りなら、ハンドチョッパーという手動でみじん切りが出来るフードプロセッサーの様なものがあります。値段も安い物なら1000円未満で買えます。

これを使うと、玉ネギの皮を剥いたら、ザクザクと8つ位に切ってハンドチョッパーにかけたらすぐにみじん切りが出来上がります。

電源が不要ですので、何処でもすぐに使う事が出来ますし場所もとりません。

電子レンジも上手に使いこなしましょう。

加熱時間の目安は食材100gあたり600Wなら2分。500Wなら2分20秒(600Wの1.2倍の計算)です。

野菜でも肉でも、まずはこの時間を目安に加熱して様子をみます。

訪問先やご自宅キッチンのガスコンロが2口の場合は、煮物をひとつ火に掛けたら残りは一つしか火が使えません。そんな時に電子レンジを上手に使う加熱調理を覚えれば一度に出来る作業が増えます。

それから袋を上手に使うこともテクニックの一つです。肉や魚に粉をまぶし付けたり、タレに漬け込んで下味を付ける場合でも、袋を使って行えば洗い物が増えませんし調味料の節約も出来ます。

長芋のトロロを作るのでも、厚手の袋に皮を剥いた長芋を適当に切って放り込んだら、袋の上から何かの瓶で叩けばトロロが出来ます。

トロロになったら袋の端をハサミで切って絞り出せば手も汚れません。味つけも袋の中でしておけば直接食器に盛り付けられます。

長くなるのでこの辺で終わりますが、他にも炊飯器を鍋代わりに使う方法や一つのフライパンの中を仕切って2種類の料理を作る方法など、工夫すれば色々考えられます。

忙しい日常もこうした工夫で上手に乗り切っていただければと思います。

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