たまには出前を楽しもう

在宅で介護をしていますと、中々外で食事をする機会がありません。

最近は何処のお店に行っても、ある程度車椅子に配慮した作りにしている所が多いですが、それでも色々な面倒を考えるとどうしても出不精になりがちです。

私の経験をお話しします。

以前、義父が要介護状態の時に当時の妻と義母と三人でファミレスに食べに言ったことがあります。

当時の義父は自分で歩くことは全く出来ず、排泄もトイレまで連れて行ってもらった上で着衣を脱がせて貰い便座に座らせて貰わなければ出来ませんでした。

つまり何一つ自分で出来ない状況の中での外食だったわけです。

そんな状況ではありましたが、私も妻も短時間なら問題無いだろうと深く考えもせずに、義父を外出先から連れて帰る途中でファミレスに立ち寄ってしまいました。

それでテーブルに着いてそれぞれオーダーを済ませたのですが、何とそのタイミングで義父がボソッと「うんこ」と言ったんです。

この頃は義母が元気でしたので義父のそういった世話は義母が行っていましたが、外出先での大便は経験がなく、あわてて妻と義母が連れ立ってトイレに連れて行ったのですが、戻ってきたときには料理がすっかり冷めてしまっていました。

そうした事もありますので、外に連れ出して食事をするのはどうしてもハードルが高くなってしまいます。

そんな場合、私がおすすめしたいのは出前を取る事です。

最近は出前専門のWebサイトが多数あります。

そうしたサイトの画面にはお馴染みの飲食店のロゴマークが沢山並んでいます。

その中から、自分の好きなお店を選んで貰い好きな料理を注文してもらえば、まるでレストランに行った気分にもなれるかもしれません。

介護する方も、料理作りを休む事が出来ますし「自分で料理を選ぶ」行為が脳に刺激を与えますので、介護する方にもされる方にも良い事しかありません。

歯が悪く嚥下にも問題がある方であれば、中華料理店のロゴをクリックすれば麻婆豆腐や天津飯など、柔らかく飲み込み安い料理が見つかります。

自分は中華は食べたくないと思えば、別のロゴをクリックすれば別のモノが届くのですから、とても便利です。

終わりの見えない介護生活では、上手に日々の負担を軽くする術を知っておくことが重要ですし、その中で小さな楽しみを見つけることもすごく重要です。

そうすれば心に少しの余裕が生まれ、明日への活力も沸いてきます。

年末年始の忙しい時期にこそ、こうした事を楽しむのもいいのではないでしょうか。

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